引きこもり

2012年05月07日

不登校からパラサイト→パラサイトシングルへ

IMG_2085不登校の子どもたちの問題として、いつも生徒たちや父母にも言っているし、ホームページやブログでも何度も問題点を投げかけているのは
「学校」は途中経過で、将来、働けるようになるか、そして社会の中で、パートナーが得られるかどうか

ここが、教育の一番重要な点だと思っています。

それだけ、子どもたちが、働くのが難しい、結婚して、家族ができればいいけれど、そうでなくても、仕事仲間など社会で仲間を作るのが難しいのではないかと思っているからです。
父母以外に、本人と歳が近くて(というのは親が年をとって助けてあげられなくなった時に助けてくれる人という意味です)、困ったときに助けてくれる人が、「誰か」、居て欲しいと思うのは、20年後の親の姿と、子どもの姿を考えたら、誰しも思うことです。

パラサイトというのは、寄生ということ。親を頼って、自分で稼いで自立しようとしないということ。さらに、すすんで、パラサイトシングルというのは、パラサイトのまま結婚せずにいるということ。
不登校の子どもたち、このままでいると一直線でこの問題に突入していまいます。

総務省の統計によると、35〜44歳で親と同居する未婚者は295万人(全体の16%)。そのうち、失業率は11.5%、非正規雇用率(契約期間1年以下)は、11.2%で、親との同居率、そのうちの失業率、非正規雇用率すべてが、急増しています。

この傾向は、まだまだ増加すると思います。それは、相談にくる親子は10代ですから、その傾向が減少するとは思えないのです。ゆとり教育も一つの原因だと思います(今年から、ゆとり教育が終わって、ひとまず良かったです)。

小学校6年生で相談に来る親子を見て、このままおいておくと、「パラサイトシングルになってしまう。」と思うことがあります。
不登校が30代、40代になった時を見てきて、よく似た親子のパターンというものがあります。

この問題は、元は、子どもの問題ですが、一人では成立しない事。引きこもりと同様、世話をするもの、養う側あっての問題です。
内向的で、虚弱なタイプの子どもと、できるだけ子どもの意向に沿うようにしてあげたいと思う親。
この組み合わせが、問題を、長引かせ、先送りしていくのです。
そうなのです、この問題、「親」の考え方というのが、かなり大きなウェイトを占めます。子どもの教育に関することは、うまくいっている間は、親の出る幕はありません。でも、うまくいかない時にこそ、親の出番!
親が、今だけでなく、先を読んで、子どもに必要なことは何か、それを、子どもの言葉に惑わされずに、ぶれずに持ち続け、問題解決に向かえるかどうか。親のもつ危機感の強さも、解決力に比例します。
ここが、ポイントです。
元気学園で、いろんな親御さんに出会って思うことに、子どもが同じようなタイプでも、片方は、子どもの気持ち優位で物事を決めていく親子、もう片方は、親にバイタリティーがあって、このままじゃいけない!と自信を持って、子どもに言い切れる強さをもっている親子では、1年後、5年後、10年後が、全く違います。
芯がある親のバイタリティー・・・・子育てに重要です
(その場限りではなくて、考え方がぶれないと言う意味の「芯」です)。

学校に行ったり休んだりして五月雨登校だけれど・・・・とか、とりあえず、休まず行っていて、不登校じゃないけれど・・・・という、何となく高校も大学も行っているけれど、大きな問題を先送りにしている親子もたくさんいると思います。

これらも含めて、中高生の間に、それに特化した教育をすれば、問題は防げる(防げる可能性は高い)と、声を大にして言いたいです。
子どもが不登校ということで、早めに、その問題にメスを入れるチャンスを与えられたのだとしたら、それは、幸運です。
その年齢なら、親子でがんばれるのです。親も子も若い間は、互いに親子喧嘩するバイタリティーがあって、そのエネルギーが、解決の方に向くことができるんです。

元気学園の生徒たちには、「今日の努力は、すぐに結果としては表れない(実力はすぐにつかない)けれど、半年後の進む道を決めているんだよ。」と教えていますが、中高生の年齢の過ごし方が、子どもだけではなく、親をもの20年後を決めることにつながります。
過去に何があったではなく、大切なのは、今。過ぎ去ったことをいくら言っても、変えようがありません。
「今、何をするか、そして、良い事を見つけたら、それを結果が出るまで続けられるか。」

パラサイトもパラサイトシングルも他人事ではありません。統計からすると、35〜44歳で親と同居しているのは、6人に1人、その年収の平均は130万円ほどです。
これらのことを、ヒントに、我が家の王子と姫を見てみてください。
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genki_gakuen054 at 08:19|PermalinkComments(0)

2004年11月09日

引きこもっている間にできなくなったこと

bbd18f01.jpg引きこもりをしていた子たちと話をしていたら、意見が一致することがあって、それは、「家に引きこもっていたのちに、元気学園に来て、今まで出来ていたことが、全然できなくなっていることに気づいた」と言っていた。


家では、ぼーっとしているか、テレビやゲームにコンピューター、音楽に雑誌など、好きなことをして過ごす。勉強も少しやった方が良いと思っていたけど、あまりやる気がでないから、しなくなっていって、逆に、引きこもっているのが当たり前になってきて、外に出たいと思わなくなってきた。病院で処方された薬を飲むと眠くなって、朝晩の時間の観念がなくなってきた。など、これは、中学〜大学くらいの人たちの話。とりあえず、学生だから、「勉強も・・・」という気持ちがある。


「このままではいけない」と思って親に元気学園に相談に連れて行って欲しいと頼んだという子もいるし、両親が心配して、「相談にいこう」と誘われたと言う子もいる。そして、元気学園に入学して、生活、運動、学習すべての面で、「あれっ」と思った。「前は、こんなのじゃなかったのに」。例えば字を書くにしても、鉛筆がちゃんと持ててないようで、字がおかしいとか、「まっすぐ歩けない」といういう子もいる。





その地点から、教育をスタート。感覚を正常に戻したり、運動機能を鍛えたり、頭が働くようにする総合的な教育をする。


大学や高校への進学、大検や英検などの検定試験の合格は、すべて、これらの総合的な教育の結果。





生徒たちが、「ここにきて、命拾いした」と言う。それは、「死にたい」と思っていたのを、「死ぬことはない」と思い直すだけでなく、ものの見方、考え方がかわったからだと思う。同じものを見ても、それまでの自分とは、全く違って、見える。人の優しさを素直に受け入れられるようになると、自分も人に親切にできる。そうすると、また次に、人が親切にしてくれるという関係を生み出せるようになる。そうすると、「人が怖くなくなってきた」と言い始める。





genki_gakuen054 at 06:53|PermalinkComments(0)

不登校学校復帰のための全寮制フリースクール 【元気学園】不登校365日対応